ピエモンテ州
エリオ・フィリッピーノ社
バルベーラ・ダルバDOC 2003
”Vigna Veja"
バルベーラという葡萄は、トスカーナ州のサンジョヴェーゼ種と比較されるほどピエモンテ州やロンバルディア州でもっとも多く造られている葡萄です。力強く、造り手の意志を充分に反映し、木樽(バリックやバルーン)との相性もなかなかよい香味を持っています。それだけに力を注いで造るとバローロやバルバレスコにも負けない素晴らしいワインになります。反対にちょっといい加減に、あるいは手を加えすぎてしまうとこの葡萄本来の魅力を失い、ただ重厚で硬いワインになってしまいます。造り手の姿勢がストレートに現れる難しい葡萄なのだと思います。
その中でもエリオ・フィリッピーノ社のバルベーラは群を抜いて素晴らしいワインだと思います。グラスに注ぎだした瞬間、思わずグラスの中に引き込まれそうな優しい葡萄のアロマ。ワイン本来の魅惑的なパフュームに気持ちが高揚してくるでしょう。そして口に含むと、その味わいは複雑で、香りとぴったり一致した味わいとのバランスの良さにまた驚かされます。
エリオ・フィリッピーノの造るワインはどちらもそうですが、コルクを抜いてからの劣化が非常に遅く、1週間でも2週間でもしっかりした味わいが変わらず、なかなか酸化が進みません。しっかりと造られたワインだということがよくわかります。このワインの真価を味わうには飲まれる1日前くらいに抜栓するとか、1本を数日かけて変化を楽しみながら味わってもよいと思います。
外観はダーク・チェリーのように濃い紫のルビー色。熟成につれてガーネット色。
香りはカシスやプラムあるいはブラック・ベリーのような森のフルーツの香りがあり、ミント。時間が経つとカカオの香りも感じとれます。
味わいは、ボリュームのある優しい酸味と甘み、しっかりとしたタンニン。香りと味わいのバランスがとても素晴らしく。余韻もながめです。
あわせるお料理は、生ハムやサラミなどの前菜から食事をスタートして、ラグーのパスタやチーズを使ったボリューム感のある料理、ワインでじっくりと煮込んだ牛肉などが重厚なオーケストラのコンサートのように、このワインと素晴らしいハーモニーを奏でます。
私がお薦めするワインの中でもコストパフォーマンスの高さでもトップランクに上げられる秀逸なワインです。
エリオの造ったバルベーラをあなたのとっておきのお料理にあわせてみてくださいね。 gino
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